税理士は、年間36時間の研修の受講が義務付けられています。

年間36時間ということは平均すると月3時間です。月3時間位と思いますが、中々これが大変なのです。インターネット研修も受けることができる体制が整備されていますが、私は、意志が弱いのでパソコンに向かって研修を受けることより、できるだけ実際に研修会に参加するようにしています。

先日、新年度最初の研修会がありました。「平成29年度税制改正の実務」というタイトルです。何度か研修を受けたことがある非常にわかり易く説明してくださる講師の先生でした。

しかし、久しぶりの研修会(何か月ぶりでしょうか?)。最初は、講師のペースについていけず!そもそも改正を勉強するからには、元々を知らなければ話になりません。講師は、そのことも織り込み済みのレジメを用意してくれているのですが、なんだか夏休み明けに久しぶりに鉛筆を握ったような感覚といいましょうか、自分の頭が全く動いていないことを感じました。

研修会は午前中だけ受けるつもりだったのですが、あまりの自分の情けなさから、午後も受講することにしました。午後からの講義でようやく少し頭が動きだし、少しの充実感と共に帰ってきました。

どんな職業でも同じだとは思いますが、税理士は本当に日々勉強です。なんで?という位、税法が変わります。世の中の変化、政府が目指す方向、そういったことによって毎年毎年変わります。税法は生き物です。

税法すべてについて、すぐに答えられる税理士はいないのではと思います。ただ、何か聞かれた時、何かあったなと引出をひっくり返してひっくり返して探すことができるようにはしておくことが税理士には必要だと思っています。

今回の研修会で余談として講師の先生が失敗談をお話くださいました。研修会の講師をする方でも、ヒヤッとすることがあるんだと何だか親近感を抱きました。でもでもそれだけ税法って難しいし、うっかりが怖いってことなのだと気を引き締めた新年度の始まりでした。