ちょっと前になりますが、新聞で「覚える技術」といった記事を読みました。

最近、テレビタレントの名前や、地名などなど、思い出せないことが多くなってきた私。大変興味深く読んでみました。

記憶はいつでも引き出すことができなければ意味がない。短時間で覚え、引き出すには、内容を理解し整理した後、目的によって「映像」「音感」「語呂」「カテゴリー」を使い分けて覚えることが大切なのだそうです。10代までは 言葉に意味をもたない内容でも丸暗記することができるそうですが、20代以降はそうはいかないのだそうです。

これは、確かに実感します!

税理士試験には、理論集(税法をまとめたもの)の暗記といった試練がありました。理論集をひたすら覚えるのです。しかし、内容を理解しないで覚えることは無理です。逆に内容を理解し自分の中で消化できた後は、覚えることも少しは楽になります。そして、そのようにして覚えた理論を、今度は引き出すという作業です。その理論集のページのイメージで記憶され、記憶を引き出すときにはそのページをめくっていくというイメージでした。これは今ではもうできませんが、当時は脳が、暗記脳になっていくのを実感しました。

年を重ねていくと思いだすことができないから、あれ、それ が多くなってきます。プライベートであればそれもご愛敬ですが、ビジネスの場面ではそうはいきません。脳に情報をインプットする際には、何かを手掛かりにして思い出す、アウトプットする条件を加えることが大切なのだそうです。歳のせいにしないで、記憶し、思い出す努力をしていきたいですね。

今は、スマホといった便利なものがあります。なんでもすぐに検索できます。でも、自分の手を動かす、声を出すといった作業を伴わないものは記憶の定着ができないのではと思います。便利な世の中ではありますが、人間の能力がだんだん低下していくような気もしています。